当院における尿路結石治療
昭和59年には、わが国で初めて体外衝撃波破砕装置(ESWL)を導入いたしました。 このESWLは、身体の外から衝撃波を加え、結石を砕くという画期的な治療法です。以後わが国における尿路結石治療の中心的施設の一つとして、尿路結石の治療に携わっております。
ESWL治療は現在まで約13,000例、年間約500例の結石症例に非侵襲的な治療を行っております。しかし尿路の結石は、ESWLだけで治療できるものではありません。その位置や大きさにより尿管鏡や、腎臓への管からの内視鏡治療などを組み合わせて治療して行く必要があります。
下部尿管結石(膀胱に近い結石)に対しては尿管鏡を用い、結石を砕く手術(TUL)を年間約300例行っております。大きな腎臓結石に対しては、腎臓に管を入れそこから内視鏡で石を砕く手術(PNL)を年間約20例行っております。
このように、尿路結石は、その状態に合った、適切な手術方法を組み合わせて行う必要があり、すべての方法が行える施設で治療することが望ましいと考えます。当院では、すべての手術法がおこなえます。これまでの伝統と経験に基づき、これらの治療法を単独、あるいは併用することにより、患者さんの早期退院を常に考慮し、安全で効果の良い治療を心がけております。